Modal Electronics社が強力なヴァーチャルアナログ・サウンドエンジンを搭載した新製品「COBALT8」を発表しました。
Modal Electronics社といえばウェーブテーブルシンセの「ARGON8」や超コンパクトなヴァーチャルアナログ・ミニシンセ「SKULPTsynthesiser」などをラインナップに持つ、イギリスの新興シンセサイザーメーカーです。同社はやはり「ウェーブテーブル」のイメージの方が強いですが、「00シリーズ」のようなアナログ/デジタルのハイブリッドシンセサイザーなんかも手掛けてます。
そして本機「COBALT8」は「BEYOND ANALOG」をコンセプトに、「SKULPTsynthesiser」を強力に進化させたような、新たな時代を見据えたサウンドを特徴としているようです。
コバルトブルーの筐体もカッコいいし、これは期待が持てます!
Youtubeにもいくつかデモが上がり始めてますが、クラシックでウォームなアナログサウンドからエッジの効いた尖った音まで、幅広くカバーしていますね。いや、良い音してます。
っていうか太いしモダンだし、これはかなり良いシンセではないでしょうか。
さて「COBALT8」のスペックですが、34個のアルゴリズムを持つふたつのオシレーターグループ(各4オシレーターを装備)を核に、8音ポリで構成されています。で、リードやベース音をユニゾンさせたりすれば、4×2×8で合計64オシレーターが唸りを上げるあげるわけですね。デモ聴く限り、ぶっちゃけポリフォニックでも太い音してます。
オシレーターアルゴリズムもいろいろ凝っているようで、1オシレーターグループ内で複数オシレーターを組み合わせて、リングモジュレーションやシンク、波形間のモーフィングなどもできます。アルゴリズム表を見ると、ほかにもいろいろ面白そうな機能がリストアップされてます。オシレーター部分だけでも、かなりのレベルでサウンドのつくり込みがおこなえるタイプです。
フィルターは新設計のヴァーチャルアナログ4ポール・ラダー(「SKULPTsynthesiser」は2ポール)。こちらもモーフィング機能を装備しています。
37鍵のコンパクトな筐体ですが、エンベロープが3基にLFO(可聴域まで回る高速LFOです)も3基と、モジュレーション関連もきっちり充実しています。
モジュレーションマトリクスも12スロット用意されていますね。
すでに解説動画も上がってますので、詳細はそちらもご覧ください。ディスプレイの波形表示もカッコよいです。
ちなみに発売は11月です。お値段的にも同社「ARGON8」と同価格帯になりそうですし、日本にも代理店があるので詳細もすぐに発表されるでしょう。
「Prophet 5」が本家から復刻されたりBehringer社がヴィンテージクローンを大量にぶっ込んできたりなどアナログシンセ界隈の話題がつきない昨今ですが、個人的にはモダンなサウンドを追求できるこちらの方がだんぜん興味があります。期待大です!
※追記
・61鍵の「COBALT8X」とデスクトップ版の「COBALT8M」も発表されました!
・日本語ページもできました。発売中です!