KORG社が新世代のハイエンドワークステーション「NAUTILUS」を発表しています。「OASIS」「KRONOS」につづく三代目フラッグシップは「海底二万マイル」の怪物潜水艦の名を冠し、同社の音づくりの全ノウハウが注入された「9種類のサウンドエンジン」で駆動するモンスターシンセです。
さて、そのサウンドエンジンについてですが、
・SGX-2
弦間共鳴も設定できるアコースティックピアノ専用音源。
・EP-1
7種類のモデルを再現したエレクトリックピアノ音源。
・CX-3
同社の銘器「CX-3」を忠実に再現したトーンホイール・オルガン音源。
・HD-1
「M1」の時代より積み上げられてきたノウハウが詰め込まれたPCM音源。
・MS-20EX
パッチング可能な同社のアナログシンセ「MS-20」を大幅に強化したアナログモデリング音源。
・PolysixEX
SSMフィルターを搭載した同社のポリシンセ「Polysix」を拡張したアナログモデリング音源。
・AL-1
「OASIS」より受け継がれるハイクオリティなヴァーチャルアナログ音源。
・MOD-7
PCM音源とFM音源の組み合わせによるセミモジュラーシンセ音源。
・STR-1
最新のテクノロジーが導入された物理モデル音源。
「KRONOS」を完全に継承していますね。発音数などのスペックも、ほぼ踏襲しているようです。
で、強化されているのはインターフェイス。
機能が増えるにつれパネル上の操作子が多くなる傾向を見直し、一度ルールを理解すれば迷わず目的に辿り着くことを実現する新しいユーザー・インターフェースを採用
とのことで、ボタン類も最小限に抑えられていて、操作パネルはめっちゃシンプルです。タッチディスプレイまわりも「KRONOS」からデザインが一新されてます。見やすくなってますね。
加えて、打鍵による音色変化の具合をリアルタイムにカスタマイズ可能な「ダイナミックス・ノブ」、パラメーター操作中の誤動作を防ぐためにノブをパネル面から沈めることができる「RTノブ」など、ライブ演奏への対応もばっちりです。
また、
これまでのミュージック・ワークステーションに対する音色の概念を一旦リセットし、NAUTILUSのために3つのテーマに沿って膨大なプログラム・リストを新たに構築
ということで、「ユニーク」「カレント」「スタンダード」の3つのテーマに沿った新たなプリセットが多数用意されています。
もちろん、16トラックシーケンサー/16トラックオーディオレコーダーに、も全16系統の同時使用が可能な高品位なエフェクトを装備、高度な編集機能に加えてリサンプリングも可能と、ワークステーションとしての機能もPCにひけを取りません(というか中身はまんま「PC」なんですよね)。
ラインナップはセミウェイト・シンセ鍵盤の61-key/73-keyと、ピアノ鍵盤の88-keyの3種類。ピアノ鍵盤はもちろん「RH3」です(これ、シンセのピアノ鍵盤ではたぶん最高のタッチ)。
なお搭載しているシステムは「NAUTILUS System Version 1.0」とのことで、今後のバージョンアップにも、いろいろ期待できそうです。
発売は11月下旬です!