「SynthMaster」を立ち上げたら「アプデ来たよ!」告知が出たのでダウンロードしてみたら……すごいことになってました。2.9.8から2.9.9への相変わらず小刻みというか「2.9はいいから早く3.0出せよ」のツッコミ待ちアップデートかと思ったら、なかなか気合の入った改変っぷりです。
ざっくり見ていきましょう。
UIが変わった!
とはいっても、基本的な部分は前バージョンを踏襲してます。
で、これがデフォルトスキン。
一見同じに見えますが、細かいところがブラッシュアップされて視認性が良くなってます。音づくりはクリエイティブな作業なので、気分良く触れるにこしたことはありません。これはうれしいです。
そして、こちらがプリセットブラウザ画面。
前バージョンまでは膨大にあるプリセットを探すのもちょっとしたストレスでしたが、すごく見やすくなってますね。いい感じです。
で、おなじみ、スキンをかえてみると……
思わず「誰だ、お前は!」って叫んだほど。「Tranquil Blue」って、こんなスキンじゃなかったような……。モダンな色遣いになってるのもそうですが、フォントまわりが全とっかえでパラメーターの視認性が格段に上がってます。
視覚的な最大の変更点
そして、なんとパラメーター表示のヴィジュアルフィードバックが実装されました。
モジュレーションのかかり具合が、リアルタイムで描画されます。これは楽しい! もちろん、見た目を犠牲にしてまで処理負荷対策を優先してきた「SynthMaster」なので、この機能もオン/オフが可能です。
なんとなーくですが、3.0で実装されるはずだった機能の前倒しのような気もしますが、それはそれでOKです。
モジュレーションソースが大幅アップデート
今回のアプデの目玉は、モジュレーションソースでしょう。
ADSRが4基はそのままですが、マルチステージEGが2基から4基に増えてます。しかもレイヤー毎に装備されました。
LFOは4基のままですが、パラメーターがシンプルに整理されて使いやすくなってます。
なお、従来あったStepモードおよびGlideモードは廃止されました。
が、代わりに同様の機能を持ったSequencerという独立したモジュールが加わってます。
これが4基。もちろんレイヤー毎にです。しかも内部の2レーンをクロスフェードできる仕様です。
エフェクトも強化されてます
あんまり変わってないようでいて、実は強化されているのがエフェクト。
従来はエフェクトのルーティングの変更は可能でしたが、たとえばリバーブ1個にディレイ1個にコーラス1個など、同種のエフェクトが使える個数は固定されていました。
で、本バージョンではスロットに対して、配置できるエフェクトを自由に設定できます。
こんな感じで、同じエフェクトを並べることが可能になりました。
ほかにも…
使い勝手が良くなっているだけでも買いですが、ほかにもマイクロチューニングが強化されていたり、サンプルサウンドのインポートが改良されていたり、MPEがサポートされたり、ウィンドウのリサイズが簡単になっていたりなど、スモールバージョンのアップデートだけでは片付けられない、かなり強力に内容になってます。
2.x系はこれが最後のアプデになるかと思いますが、ほぼ完成系ではないでしょうか。
KV331 Audioのウィンターセールも1月4日まで続きます。「SynthMaster 2.9.9」お勧めです。
さて2021年は、いよいよ待望の3.0です。楽しみになってきました!