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Cool Audio社が「CEM3396」のクローンチップ「V3397」を開発

アシッドマジーン「TB-303」の超低価格クローンをいきなり発売しちゃったり、オールドモジュラーのユーロラック版をすごい勢いで投入してきたりと話題に事欠かないBehringer社。その姉妹カンパニーのチップメーカーCoolAudio社が「CEM3396」のクローンチップ「V3397」を開発しました。ちなみにリーク元発表はBehringer社のフェイスブックです。

「CEM3396」はシンセサイザーを構成する部品(ウェーブシェイパー×2+VCF+VCA)を一個のチップにパッケージした、いわゆる’synthesizer on a chip’です。海外のサイトでは$20くらいで見かけたりしますね。

CEM3396

で、クローンの型番が「V3397」ということは、その後継の「CEM3397」がオリジナルでしょうか。

「CEM3397」はというと、もともとはMarion Systems社(Obrerheimシンセサイザーの生みの親、トム・オーバーハイム氏がかつて設立した会社)から発売されたラックマウントシンセ「MSR-2」用に開発されたものらしいです。そのときの型番は「MS1215」。元となった「CEM3396」チップにパンニング可能なステレオ出力を追加した仕様になっているようです。その後は「DSI-120 PA397」と名前を変え、DSI社(現シーケンシャル社)の「Evolver」に供給、現在でも同社「Prophet Rev.2」の心臓部として使われてますね。なお「PA397」自体の外販は行われていないようです。

で、CoolAudio社よりも先にBehringer社のアナウンスということは、何らかの「弾」は用意してるんじゃないかとは思うんですが、楽しみに待ちましょう。

ちなみにCEM3396を使ったシンセには、Obrerheim Matrix-6およびラックマウントのMatrix-1000なんかがあります。海外ではそのクローンが来る?とも噂されてますが、個人的にはちょっと弱いかなぁと。
良い音してますが。

OBERHEIM MATRIX-1000 / MATRIX-6 | NEW CUSTOM PATCHES | Analog Synthesizer HD DEMO

とにかく「V3397」を使えば構成部品を少なくできるし、その分ローコスト化も可能なわけで、いろいろ夢もふくらみます。あとCoolAudio社のチップは他社にも供給されているので(アキバでも手に入るし)、ガレージメーカー含めいろいろ展開があるかもしれません。